立春

鬼は外、福は内、豆蒔きが終わると、この辺では(しもつかれ)に腕をふるいます。(立春)いよいよ春近しといったところでしょうか。
 この時季の楽しみが(焼筍)です。まだ、地面に姿を現さない早掘りの筍です。通常は糠で焚いてお醤油やお味噌をぬり、焼き目をつけてしあげます。この時に外側の皮を利用してかぐや姫のように中に納めてあげると、演出はバッチリです。

我が家の(焼き筍)はチョとちがいます。
それは、生産者や、その地域の人たちの素朴な方法です。葱農家などでも同じような方法を使うこともあります。極々単純、焚き火をおこしてその中に入れて蒸し焼きにするのです。そうです、焼き芋の筍、葱版です。
 但し、難しい点があります。宇都宮は中核都市の為、焚き火は許されていないようです。我が家では、その為に下焼きをしておきます。そして、タイミングを見計らって蒸し上げて、熱々をおだししています。
 また、言うまでもない事ですが原材料の鮮度が命になります。地元の方々は問題ないでしょうが、当日の堀りたてのバリバリというわけにはなりません。ただ、地元の方でも当日食べ損なった時も同様にいける様な話もあり、自身で試して美味しいと思えたので、かれこれ十年位い前から(春の便り)をお届けしています。
当初は高値で辛いところも少々ありますが、一年のお礼を込めてのシュッケツ大サービスです。

今年も駈けずり廻って皆様のお越しをお待ちもうしあげます。